「旅するように働きたい」
「書くことで生計を立てたい」
誰もがそんなことを1度は考えるものの、
「そんなに現実は甘くないよ」
と詰め寄る、もう1人の自分がいるのではないだろうか。
かく言う自分も、そんな葛藤を抱えながら日々なんとかライターとして活動している。
*
あるときSNSを眺めていると、「“フリーランスで働く”をデザインする編集会議 in 長崎「旅して働く」を学ぶ 2泊3日」が目に入ってきた。
何でもこのツアーでは、書くことを中心に様々な領域で活躍されている川添祐樹さんのお話を聞けるとのこと。
<川添祐樹さんのプロフィール>
株式会社アイガモ代表取締役、顧問編集者
- 会社員、NPO、経済産業省調査官(クールジャパン地域推進担当)などさまざまな仕事を経験。その後フリーランスに転じ、2019年7月より法人化、「編集の力で世の中を丸くする」をミッションに掲げ、株式会社アイガモを設立。企業の「顧問編集者」として、営業・マーケティング・採用・広報領域を支援。
- 2014年より世界1000万ユーザーが利用する海外ITサービス「MindMeister(マインドマイスター)」の国内マーケティング担当。
- 2018年には「読み手の行動変容と書き手の自己実現」をビジョンに「書くメシ」を立ち上げる。現在国内外にてメンバー85名。
- 2019年8月からは地元糸島市にてキッズプログラミング教室「イトプロ」を夫婦で開校。
アイガモ代表ブログAIGAMOより引用
確固とした実績を残している、「書く」を生業にしたプロフェッショナルである。
僕はこの2年間フリーランスとして活動する中で、1つ学んだことがある。
それは、理想とする働き方があるのであれば
- それを実現している人
- それに近い働き方をしている人
に直接会ってみることが何よりも大切ということだ。
理想を目にすることの意味合いはことのほか大きい。
だから僕は迷わず参加を決めた。
目次
「自分はなぜ働きたいのか?」まずはそれを言語化すること
当日。会場に入ると、全国からこのツアーに参加する方々がすでに集まっていた。
簡単な自己紹介を済ませて川添さんの講義がはじまる。川添さんは写真で見るよりもずっと優しそうで、柔らかな印象だ。
川添さんはまず ”言語化すること” の大切さについて話しはじめた。
「自分はなぜ働きたいのか、それを言語化することが大切です」
最近は「フリーランス」という働き方が各方面でとりあげられ、会社員か?それともフリーランスか?という対立軸で語られることが多い。でも会社員にせよフリーランスにせよ、それは手段であって目的ではない。
大切なのは「なぜその働き方を選んだのか」だ。
だからこそ、それを深く考え、目に見える形で言語化しておく。そうすることで
- 行動にブレがなくなる
- 人に伝わりやすくなる
- 自分への納得感につながる
など、きっと自分のチャレンジを助けてくれるはずだ。
「『考える』という作業をめんどうくさがらないようにしましょう。それこそが人間にしかできないことじゃないですか」
川添さんは語る。
人を動かすには「WHY」を突き詰める
次に川添さん語ったのは「物事を伝えるときには『何を』ではなく『なぜ』から伝えることが大切」ということだった。
例えば僕たちが何かの商品をアピールする場合、ついつい
- 値段
- 機能性
- アフターサービス
など、「何が」「何を」という情報から伝えがちだ。でもそれでは伝わらない。
大切なのは
- 「なぜ」この商品を作ろうと思ったのか
- 「なぜ」このデザイン・機能なのか
- 「なぜ」この商品は優れているのか
といった「WHY」の問いかけだ。
つまり「WHY」→「HOW」→「WHAT」の順番で伝えることが、あるべき流れなのだ。
人を動かすには自分の中にある「WHY」をしっかりと探り当てなければならない。
好きなことを発信する。やりたいことが見えてくる。
最後に、川添さんは「やりたいことが見つからないのであれば、自分の好きなことから発信してみましょう」と語った。
「やりたいことが見つからない」
おそらくこの悩みを抱えている人は相当多いと思う。
僕自身もフリーランスになってから「自分は本当に何がやりたいんだろう…」と考え込む時間が相当あった。というか今ですらまだある。
僕自身はとにかく目の前の仕事に向き合いつつ、少しずつ自分の関心があることに手を伸ばし、2年くらいかけてようやく「これがやりたいのかも」と思えるものが見つかるようになった。
「こうあるべき」
そう考えてしまう人ほど、「好きなこと」に気づくのに時間がかかるように思う。
だからこそ、川添さんが言うように「好きなことを発信する」という小さな1歩を踏み出すことは、大きな意味がある。
「好き」という感情はロボットやAIには無いものだ。
人間ならではの感情であるからこそ、それが見つかれば強い。まずは「こうあるべき」を捨てて、気になったものを手に取り、文章にして発信することからはじめよう。
仲間と一緒に「書く」と向き合う
「書くこと」を深く見つめ直すきっかけをくれた川添さん。
川添さんが主宰する「書くメシ」では、書くを仕事にしたいと考える仲間を募集中だ。よほどのモチベーションが無い限り、毎日書き続けるのはかなりハードルが高い。
そんなときに同じ仲間がいれば、互いに支え合って前に進める。
「書くメシ」は気負わず、フラットな感覚で「書く」と向き合える良い場に思えた。僕はさっそく申し込みを済ませ、書くメシの一員になることにした。もし興味がある方は、ぜひ一緒に書くことを考えていきましょう。
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