1862年3月24日の夜中、四国のとある藩から1人の男が脱藩した。
当時の日本には「藩」という枠組みがあり、そこから勝手に抜けることは重罪であった。
しかし、男は迷わず藩を抜け出した。
藩を抜け出した後、彼は長崎に滞在し、そこで日本初の株式会社と言われる「亀山社中」を設立する。
亀山社中の設立だけでなく、彼の行動は常識の枠にとらわれない。
- ブーツを履く
- 新婚旅行に行く
- 船を使って貿易でお金を稼ぐ
- ピストルや万国公法を携帯する
- 薩長同盟をまとめて明治維新を導く
海の向こう側から来るものを、絶えず新しい未来を見つめていた彼。
そう、彼こそは坂本龍馬だ。
*
2019年11月23日の朝10時、僕は長崎で「“フリーランスで働く”をデザインする編集会議 in 長崎「旅して働く」を学ぶ 2泊3日」というイベントに参加していた。
このイベントの参加条件は以下の通り。
【イベントの参加条件】
- 自由な働き方、フリーランスに興味がある方
- フリーランスの方
- 旅して働いてみたい方
僕たちはこれまで「勤めている会社」や「住んでいる場所」など、決められた枠組みに合わせながら生きてきた。
でもこれからはそうじゃないかもしれない。枠組みから抜け出すためのハードルってそもそも何だっけ?
そんな可能性を考え、自分の人生を自らデザインするためのイベントだ。
目次
坂本龍馬ゆかりの地、長崎で「HafH」が生まれた理由
イベントのプログラムに組まれていたのが、「HafH(ハフ)」代表・大瀬良さんの話だった。
2019年1月8日、彼は長崎で「HafH」初めての拠点となる「HafH Nagasaki-SAI」をオープンさせる。
それと同時に、彼が声を上げる場所として選んだのがクラウドファンディング(以下、クラファン)。クラファンは銀行よりもずっと資金調達しやすく、最近多くの人や企業が利用しているサービスだ。
しかしながら「HafH」がクラファンを利用して得たものは、決してお金だけでは無い。
ご覧の通り、目標金額200万円に対して1,000万円を超える支援が集まっている。しかし注目すべきは支援者の数。
実に400名を超える人が「HafH」というサービスを支援していることがわかる。
大瀬良さんいわく「地元の長崎の人たちが本当にたくさん支援してくれた」とのこと。長崎という街からたくさんの協力・賛同を得て生まれたのが「HafH」なのだ。
*
彼の中で「HafHをやろう」と思いついた、大きなターニングポイントは「首相官邸に勤めた経験」だったという。
政府広報をミッションとして安倍総理に同行すること約3年。渡航先は40カ国に渡り、移動距離は地球15周分に達した。
その経験から、人は「世界中どこでも働ける」ことを確信する。それと同時に、異文化に触れることで「仕事の生産性」や「人生のQOL(quality of life)」が格段に上がることを体感した。
ちなみに「HafH」の名前は、「Home away from Home(第2のふるさと)」のアルファベットの頭文字をとったもの。
”ふだん生活している場所とは異なる場所でも、自宅や職場のように過ごしてほしい”
そんな意味が込められている。
「HafH」が実現しようとしている世界は、龍馬が望んだ未来と近い
大瀬良さんの話を聞いたあと、僕は長崎の街が一望できる高台まで足を運んだ。
道中には龍馬ゆかりのスポットがいくつもあり、かつて龍馬がこの地にいたことを強く実感する。
高台から長崎の街を眺めていると、ふとこんなことを思いついた。
「HafHが実現しようとしていることは、かつて坂本龍馬が夢見ていたことに近いのではないか」
龍馬はとにかく海が好きだった。
かつて高知の桂浜から海を眺め、そして長崎の高台にある亀山社中からも、毎日のように海を眺め続けていた。
船に乗って広い海を渡り、今まで見たことのない土地へ行くことは、龍馬の夢でもあった。
「HafH」が提供しようとしているサービスは、まさしく龍馬にとっての「船」ではなかろうか。
長崎は、かつて龍馬が日本で初めての株式会社「亀山社中」をつくった場所として知られている。
亀山社中は後に「海援隊」となるが、その入隊条件は以下の通りだ。
【海援隊の入隊条件】
- 脱藩者であること
- 海外への志を持っていること
ここでいう「藩」とは、
- 既存の枠組み
- 決まり切った常識
- 染み付いた固定観念
そんな ”囚われる必要の無いもの” を指しているように思える。
「HafH」の精神性は極めて海援隊に近い。
「HafH」はそのサービスを通じて、長崎と全国を、海の向こう側をつなげようと試みている。
「HafH」の利用方法と料金プラン
HafHの利用方法はとてもシンプルだ。
3つのベースプランから自分に合ったものを選ぶだけ。今なら「おためしハフ」という期間限定プランがあり、これがメチャクチャに安い。
ちなみに「HafH」は、働く場所「Co-working(コワーキング)」スペースとしても利用できる。こちらは月額12,000円で使い放題だ。
ひと息つきたいときは、併設されているカフェでリラックスできる。
優秀なデザイナーによる内装やインテリアは” so cool ” のひと言に尽きる。働くスタッフの表情も皆イキイキとしており、フロアの隅々まで笑顔とサービスが行き届いている。
ここでなら、行き詰まったアイデアに新たな風を吹き込んでくれそうだ。
各プランの詳しい説明と登録はこちらからどうぞ。
「HafH(ハフ)」は長崎を超えて「世界の海援隊(ハブ)」に。若者よ、外に出よ!
「HafH」は長崎を本拠地としながらも全国で賛同者を増やし、続々と拠点エリアを広げている。
前述した通り、もはや家賃もしくはそれを下回る値段で、
- いつでも
- どこでも
- 好きなだけ
滞在できる状態が整いつつある。
前職の同僚と長崎で再開。
会うのは実に6年ぶり。以前と変わらぬやり取りがうれしかった。僕たちの距離はどんどん縮まっている。
必要なのは心の余裕だけ。行きたいところに行こう。
会いたい人に会いに行こう。https://t.co/2zPF6WRPSV#旅するフリーランス#HafH#フリーランス協会#書くメシ pic.twitter.com/OPCQ4eHKlC— ハマ@21~25長崎 (@hamalandspace) 2019年11月23日
かつて龍馬が夢見た世界がもう足下まで来ている。グズグズしているヒマは無いはずだ。
かといって、旅に出るためにバイトのシフトをガッツリ入れるのはやめよう。時間はお金より貴重だ。
僕の提案は「HafH」のおためしハフ(2泊3,000円)に申し込み、LCCのセール情報に目を光らせること。
タイミングさえ合えば、わずか数千円で日常の枠組みから1歩踏み出すチャンスが手に入る。
【LCCセール情報の主な入手先】
- サイト:LCC.jp
- ツイッター:LCCセールnavi -格安航空券情報-
今、日本の未来はそれほど明るく見えないかもしれない。
このままがんばったところで何も報われない、そんな気すらするかもしれない。
でも何もしなかったら、それこそ何も変わらない。
勇気を持って1歩を踏み出す。
もしかしたら、思いもしなかった、かつて龍馬が見たいと願った景色が見えるかもしれない。
若者よ、外に出よう!