「自宅に井戸があるけれど、囲いが無くて危ない」
先日わが家の敷地内に急遽井戸が見つかりまして、「このまま放置していては危険!」ということでDIYで井戸囲いを作ることにしました。
せっかくなので、
- それほど高い技術を要さず
- できるだけリーズナブルに
- お洒落に
井戸を作る方法を考えました。
ネットで探してもあまり井戸囲いを作るための情報はヒットせず、「おそらく囲いの無い井戸が急に見つかる人などいないのだろう…」と、この記事の必要性に大きな疑問を抱きつつやらせていただきます。
目次
井戸囲いのタイプ
ざっとグーグルの画像検索で調べたところ、井戸囲いのタイプは
- コンクリート
- 石材
- レンガ
などが主流でした。はやり屋外で雨ざらしになるので、耐久性が重視されているようです。
コンクリート
コンクリートは実用的ですが、無機質であまり惹かれませんでした。
DIYで作る場合も、ちょっと大変そう。ということでコンクリートの井戸囲いはスルーです。
石材
石材はかなり味があっていい感じですね。日本家屋にも、洋風の家にもどちらにも合いそう。
でも石材の調達や、作る際の組み合わせがかなり大変そう。すごくいいんですけどね…。
レンガ
レンガの良さは
- 素材が均質だから扱いやすい
- レンガの単価も安い
- お洒落感が出る
の3点。
洋風の雰囲気ですが、日本の家屋との組み合わせも悪くはないかなと。ということで今回の井戸囲い作りは「レンガ」でいきます!
レンガで作る井戸囲い
レンガの井戸囲いにおいて1番重要な素材である「レンガ」。これは今回ホームセンターでの調達1択でした。なんせ重さがあるのでネット調達はほぼメリットなさげですね。
2つほどホームセンターを回り、良さげなレンガがあったのでそれに決定。
今回メインで使うのが、カインズで売っていた「ピンコロブリック」というレンガ。9cm角の正方形のレンガです。
色が3色あるので、組み合わせて使おうと考えました。値段は1個128円なので、それほど安くはないですね。できるだけ節約して使わねばなりません。
ということで1段目・2段目あたりはノーマルの赤レンガを使おうと思います。こちらが1個98円でしたのでやや安く抑えることが可能です。あと強度も考えて、赤レンガを下に持ってきた方が安心かと思いました。
必要な道具と材料
必要な道具と材料はざっと以下の通りです。
【買ったもの】
- 赤レンガ×18個:1,800円
- ピンコロブリック×60個:7,700円
- セメント25kg×1袋:400円
- 川砂20kg×2袋:400円
- トロ舟(セメントを混ぜる容器):1,000円
ブロックは井戸のサイズを図ってから必要な個数を決めますが、少し多めに買っておくとよいと思います。
【もともとあったもの&作ったもの】
- セメントを混ぜるスコップ(もともとあったものを使用)
- セメントを塗るコテ(竹を切って自作)
本来であればコテはちゃんとしたのがあった方が良いですね。
井戸囲いに使う材料費は、ざっと11,000円くらいです。
あとプラスして水を汲む用の「ツルベ」を作るための材料も買いました。
【ツルベの材料】
- 杭×4本:2,800円
- ロープ:500円
- 滑車:400円
- バケツ:1,400円
バケツだけホームセンターでは良いのが無かったので、アマゾンで買いました。ツルベ専用のバケツがあるんですね。良き。
ということでツルベ関係の材料費で5,100円がかかりました。
トータルでは16,100円です。
井戸囲いを作る手順
今日は井戸の囲いを作ります。 pic.twitter.com/nRcTmBgoOO
— 長濱裕作(ハマ)@ポートカケガワ (@hamalandspace) March 9, 2019
井戸囲いを作る手順は、ざっと
- モルタルを練る
- レンガを組む
- 仕上げ
の3工程です。それではやっていきましょう!
1. モルタルを練る
セメントを使ってレンガを組み立てるのですが、DIYでセメントを使う場合は
- モルタル
- コンクリート
の2つが一般的です。自分も初めて知ったのですが、「セメント」という原料に何を混ぜ合わせるかで用途が変わってきます。
【モルタルとコンクリートの用途】
- モルタル:ブロックやレンガの積み上げ、タイルを敷き詰める時の目地、空洞を埋めるときなど
- コンクリート:歩道、床下の基礎など
【材料を混ざ合わせる割合】
- モルタル「セメント1:川砂3」
- コンクリー「セメント1:川砂3:砂利6」
強度はモルタルよりもコンクリートの方が強いです。DIYではモルタルの使用頻度の方が高いでしょう。
ホームセンターには「インスタントセメント」と呼ばれる、セメントと砂があらかじめ混ぜられているものも販売されています。混ぜ合わせが面倒くさい人はそちらを購入しても良いかと。
自分はできるだけ安く仕上げたかったので、自作でモルタルを作ることにしました。
【モルタルを作るときの混ぜ合わせ方】
- 川砂20kgをトロ舟に出す
- セメント25kgの内、だいたい1/3をトロ舟に出す
- よく混ぜ合わせる
- 混ぜたものを片側に寄せ、少しずつ水を加えて混ぜる
- 適度な粘り気に調整する
※結果的に今回は、川砂を1.5袋(30kg)、セメントを1/2袋(13kgくらい)使いました。
YouTube動画を見た方がわかりやすいと思いますので載せておきます。
ポイントは片側に寄せて、少しずつ水と混ぜていくところですね。一気に水を入れてしまうと、ゆるすぎたときに面倒です。
2. レンガを組む
レンガを組むときは、モルタルを付ける前に1度試しに並べてみましょう。ぴったりいくことはまず無いと思うので、
- 何個レンガを使うか
- どれくらい間隔をあければよいか
をざっくりと調べておきましょう。
感覚としては円周の長さの5~10%ほどであれば、レンガの組み方で全然調整は可能だと思います。ですので、そこまで神経質にならなくてもOKです。
配置がだいたい決まったら、レンガを1つずつ組んでいきます。その際にモルタルは一気に井戸周りに付けるのでは無く、レンガごとに付けるようにしましょう。
自分は最初、井戸周りにバーっとモルタルを塗ってみたのですが、すぐに乾いてしまいました。。。
あとモルタルとレンガは意外にそれほどくっつきません。調べたところレンガを水につけてからモルタルを付けると良いようです。実際にそれで組み立てたら多少良くなりました。
モルタルは
- レンガの土台部分
- 横のレンガとの接着部分
に付けていきます。横のレンガとの接着部分は細いヘラを使って、埋めていくような感じです。けっこう手間がかかります。
3. 仕上げ
レンガの組み立てが終わったら、仕上げとして見た目の調整をしましょう。
レンガとレンガのすき間が不ぞろいだと見栄えが悪くなります。できるだけ均一になるよう、モルタルが不足しているところを補います。細めのヘラを使うとやりやすいです。
あまったモルタルは、できるだけ使いきるのがラクです。土台部分を補強したり、井戸以外で使えたりするところがあれば使ってしまいましょう。
井戸囲いが完成したら、お好みで「つるべ」を使って水を汲み出せるようにするのもおすすめです。
僕は木の杭と竹を組み合わせて、簡単なつるべを作りました。
見た目も井戸っぽくなるので、ぜひお試しを!
まとめ
今回はレンガを使った井戸囲いの作り方についてお伝えしました。
レンガは独特の温かみが出るのでおすすめの素材です。平均的なサイズの井戸であれば、予算は15,000円ほど見ておけばよいでしょう。
ポイントを押さえて素敵な井戸を作ってくださいね。(そもそも作る人はいるのか)